photo NAOKI MIZOBATA
【こども記者誕生!!】香川県内を横断し食の取材へ!
2020年11月21日
11月下旬とは思えない暖かさの中、取材がスタート!
2週間前、自分たちで決めた取材先は、キウイ、みかん、醤油、引田ぶり。
香川を西へ東へと横断し、独自の技術を磨く生産者の元を訪ねます。
高松駅をバスで出発したこども記者たち、早速、レクリエーションが始まり、ぐっと距離を縮め、取材道具のiPadの使い方を教え合うなど、協力している様子が見られました。
“日本一のキウイ”がいっぱい
最初の取材先は、善通寺にある キウイバードコーポレーションの 島田社長です。
実は、キウイフルーツの品種開発で日本一の技術を誇る香川県。なんと11種類のオリジナル品種があります。
取材先のキウイバードコーポレーションは、香川で一番の栽培量と、追熟技術を持ち、消費者ニーズにあったキウイを提供し続けています。
「キウイの特徴は?」「世界一大きいキウイって何?」
キウイの食べ比べやキウイの収穫体験をしながら、島田社長に質問を続けていました。
曽保地区のみかんは香川一のブランド
取材2軒目は、仁尾町曽保地区のまるく農園 組橋聖司さんです。
ここでは、植えて5年のみかんと、40年以上のみかんを食べ比べ。
老木は根っこが弱くあまり水を吸わないため、水っぽくない甘~いみかんができるのだそうです。
鼻を摘まんで口に含んだ後、手を放すとフッと香りが広がるのだとか。バスの中で品川先生に教えてもらった技を、さっそく実践するこども記者。
「ヘタが大きいもの、小さいものがあるのはなぜ?」「みかんの毛穴って何?」
「甘いみかんの見分け方は?」など、組橋さんを囲んで、様々な質問が飛び交っていました。
世界でただ一つの“むしろ麹製法”
午後からは、東かがわ市に移動し、かめびし醤油 18代目社長 岡田香織さんにお話を伺いました。
機械化して大量生産するのが一般的の中、昔ながらの手作りにこだわり、世界でただ一つの“むしろ麹製法”で醤油を作っている会社です。
麹を作る「むしろ麹室」や、長くて20年ほど熟成させている木桶がある「もろみ蔵」を見学し、その歴史とこだわりを熱心に取材していました。
かめびし醤油の醤油は、一般的なものと食べ比べをすると、濃い色をしています。
「味も濃いと思ったけど、濃くない・・・?」と不思議そうでしたが、かめびしの醤油が濃い理由は、酵母の力でゆっくりと大豆のうまみを引き出すために長期間熟成させているから。
取材したこと、気付いたことはタブレット端末で撮影し、すぐにメモをするこども記者。すぐに使いこなし、取材メモが続々と増えていく様子はとても頼もしかったです。
世界で初めて魚の養殖に成功!
かべびし醤油のすぐ近く、讃州井筒屋敷で行われていたひけた鰤の解体ショーを見学です。
華麗にさばきながら、魚の美味しさを教えてくれたのは、ソルトレイクひけた 六車庄一所長。
「ひけた鰤の出荷時期はいつまで?」「高いものでどれくらいの値段で取引されている?」「養殖で困ることは?」など、六車所長を囲んだ取材が続きました。
六車所長からの「名前が変わる出世魚、ハマチの次は何という名前に変わる?」「ハマチ三兄弟って知ってる?」などの逆質問に、こども記者も口々に答えていました。
1日で4か所回るスケジュールは、大人にとってもハードなものでしたが、自分が興味を持ったものをカメラで撮影し、メモを取る姿は、初日からすっかり「記者」でした!
ビデオ会議で下村先生に取材の成果を報告
高松市内に戻ってから、Zoomで下村先生とつなぎ、取材1日目の成果をそれぞれ報告しました。
こども記者の報告に、下村先生は次のように質問をします。
「世界一小さいキウイフルーツ」― それは、数字で言うとどのくらい?
「世界でただ一つの製法」― それは、どうして“世界でひとつ”なの?
「明後日の発表会では、正しく受け取った情報を、正しく発信することが必要で、それが記者の責任。
明日は、今日取材したことが合っているかの確認や、ここに興味を持ったから知りたい!という自分がワクワクする質問をしよう!」と締めくくりました。
取材2日目は、同じ取材先4か所をもう一度回る、リベンジ取材。
発表会に向けて、生産者に直接取材できる最後のチャンスです!こども記者は、自分の感動ポイントをより深堀りした、鋭い取材をすることができるでしょうか!
11月、香川県の小学生を対象に行われた体験型プログラム「じぶんで考える食の学校」。
子どもたちが普段、当たり前に口にしている「食材」の産地を訪ねて、生産者を取材。発見したことを「ニュース」にして伝えました。