photo NAOKI MIZOBATA
【2日目】自分だけの宝物をさがそう!
宿泊学習2日目。
みんなで食べる朝ごはんから1日がスタートです。
黒千石大豆は、谷川さんの畑で実ったもの。
小粒なのでそのままご飯に炊きこんで香ばしさと甘みを味わいました。
自分だけの宝物をさがそう!
午前中は、谷川さんの畑の周りや川で、“宝物”探し。自分にとっての宝物を、自由に探します。草むらで虫を追いかける人、川で岩を裏返してみる人。様々です。
そして午後からは、宝物発表会。
なぜそれが自分にとっての宝物なのかを発表しました。
苦手だったけれど、みんなが触っていたから挑戦してみたら好きになったアマガエル。岩のウラにいる水生昆虫・ゲンゴロウの幼虫。その他にも、たまたま足に当たった川の石や、テントの上に溜まった高知県の雨水など。
同じ場所で探した宝物でも、興味の対象や理由はみんな違います。
どうして自分はそれに興味を持ったのか。自分と向き合うこと、そして仲間に分かりやすく説明するために“考える”こと。それが、この宿泊学習でみんなに身に付けて欲しい「じぶんで考える」力でした。
きょうのお昼ご飯
発表会の後は、お昼ご飯。梼原町のお豆腐屋さんのおからでコロッケを! 高知の夏野菜をふんだんに使った煮込み料理のラタトゥイユには、ナス、ズッキーニ、トマト、パプリカが入っています。
火を起こそう!
発表会の後は、夕食のための火起こしです。
火を起こすためにはどうすればいいのか?燃えやすいものってどんなもの?燃料はどのくらい必要?
みんなで話し合いながら進めます。
なかなか安定しない火の横で、谷川さんがあっという間に火をつけました。それを見たみんなは、すぐに学びます。
「藁をもっと使おう!」「風が通るようにしなきゃいけないんだ!」「燃料を増やそう!」
みんな協力して火を起こすことに、夢中になっていました。
火に風を送り、燃料を足して大きくした火で、バナナの葉の包み蒸し焼きを。
ダッチオーブン全体均一に温められなければ、上手に料理に火が入りません。昔の人は、食べものに火を入れるときもこんなに手間をかけていたことを知りました。
きょうの夜ご飯
塩麹で下味をつけた鶏肉とジャガイモ、インゲンを、ダッチオーブンで包み蒸し焼きに。食材の味が分かるように、少しだけの塩を添えました。
副菜には、高知の名産のニラと、地元の豆腐と合わせたチャンプルー。高知県産の小夏を入れたニンジンサラダ。
また、谷川さんの畑で穫れた小麦を使って、インドで日常的に食べられているパンの一種“チャパティ”をみんなで伸ばして焼きました。
チャパティのレシピを、料理を担当してくれた方に教えてもらいました!お家でチャレンジしてみてくださいね♪
チャパティの作り方
・全粒粉 100g
・水 55g
・塩 1g
・油 2g
- 1.すべての材料をボールに入れ、5分程こねる。
- 2.耳たぶくらいの固さになればOK。30分ラップをかけて生地を休ませる。
- 3.3等分のだんごにし、打ち粉をして均等な厚さで丸くなるように伸ばす。
- 4.油をひかずに、フライパンの弱火で生地を焼き、ぷくぷくと小さく膨らんできたらやさしくひっくり返す。
※生地に穴があくと膨らまなくなるので注意! - 5.両面を焼いたら直火にのせる。ふくらみ、生地が2層になれば大成功。
きょうの振り返り
「バナナの葉のむしやきを食べたとき、味はうすかったけど、みんなで協力して火起こしをしたからあたたかみを感じた」
「ちょっと野性的になった」
「カエルにさわれなかったけれど、今回でさわれるようになった」
「火起こしを工夫しても火が消えてしまっていたのに、谷川さんがするとさっと日がついていたので、空気が通るようにしたらいいんだ!と分かりました!」
「『手伝って』や『おさえて』などの声が聞こえた」
「みんなの好みがだいたい分かった」
生きものを見つけた場所を友達に教える。虫をじっと観察する。みんなの宝物を認め合う。苦手なことにチャレンジする。その場ですぐに学んで実行できる。
みんなの好奇心と行動力、そして多様性を認め合う感性に、本当に感激するばかりでした。
最終日のイベントレポート公開は、7/22(月)を予定しています。
みんなで作ったチャパティ、是非お家でも作ってみてくださいね!
※雨のため、一部プログラムを変更しています。
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