photo NAOKI MIZOBATA
【1日目】食べものが出発するところを見に行こう!
2019年7月13日(土)~15日(月祝)の3日間
KSB瀬戸内海放送 開局50周年事業として、“雲の上の町”高知県梼原町にて宿泊学習を実施しました。
『じぶんで考える食の学校』というタイトル通り、
食をテーマに、「自分が興味を持つものを見つけて、考える力」を身に付けてもらいたいと企画したものです。
今回の参加者は、4年生8人、5年生8人、6年生4人の計20人。
香川県内から集まったこの仲間で、2泊3日の宿泊学習が始まります。
バスの中で自己紹介をした後、今回のミッションを確認しました。
Mission1 自分の変化に心をかたむけること
Mission2 自然や仲間の声に耳をかたむけること
Mission3 笑顔で帰ること
「じぶん発見」とは、自分の心の声に耳を傾け、向き合うことで始まります。
2泊3日で、どのような「じぶん発見」があるのでしょうか。
到着後、まずはお昼ご飯。
今回の講師・谷川徹先生の田んぼのお米で作った塩むすびと、ゴボウ・ニンジン・糸こんにゃくなど具沢山の豚汁で腹ごしらえです。
食べるのはナゼだろう?
――食べないとどうなる?
「死んじゃう!」
――食べられれば何でもいい?
「いいものを食べないとだめー!」
――“いいもの”って?
「野菜」「肉」「自然のもの」「米」「食物繊維」
様々な答えが飛び交います。
――食べものは、どこから来ていると思う?
「自然!」
食べることは生きること。食べものは、自然のおかげでできている。
大切なことを、みんな知っています。
でも“いいもの”である野菜や肉、米などは、“自然に”できるものではありません。
必ず、作る人がいます。
みんなで、食べものが出発するところを見に行きました。
食べものが出発するところを見に行こう!
谷川さんの畑にやってきました。
この畑で育っているものは?という質問に
キュウリ、トマト、ナス、インゲン、ズッキーニなど。みんな次々に答えを口にします。
畑には、ショウリュウバッタ、キリギリス、クモ、カマキリ、ナメクジ、カタツムリなど、いろんな生きものが生活していました。
運よく、シオヤアブがコガネムシの仲間を捕食しているところを観察することもできました!
土って何でできてるの?
畑にはいろんな生きものがいたけれど、野菜が植えられている土の中には、どんな生きものがいるんだろう?
土を持って帰り、顕微鏡で観察することにしました。
注意深く土をほぐして、色々な生きものを見つけました。
アリ、ダニ、ミミズ、ハネカクシ、ナメクジ、羽がある生きもののサナギ。
パッと見ただけでは分からないけれど、じっくり観察すると色々な生きものが生活しています。
食べものは、土がないと育たない。
その土は、岩と生きものの死骸、落ち葉などの栄養でできているのです。
畑は生態系。命が循環していることを学びました。
(観察のために持って帰った土、見つけた生きものは、全て畑に戻しました。)
きょうの夜ご飯
高知県産のトマトがおいしい季節、トマトをたっぷり入れた牛すじカレーにみんな大喜び。
コールスローサラダには、旬のトウモロコシを加えました。
きょうの振り返り
この日のふりかえりシートには、こんな事を書いてくれていました。
「自然に興味がなかったけど、自然が好きになりました」
「家よりごはんがたくさん食べられるようになった」
「ゲームをするより自然と遊ぶ方が楽しいと思った」
「初めは『イヤだ!』と思ったけど、自然に耳を傾けることでもっと興味をもてた」
「仲間の声を聞いて、自分がしたらいいことを考えられた」
自分のこと、自然のこと、仲間のこと…
初日から、多くのことに耳を傾けられていることに胸が熱くなりました。
次回、7月14(日)イベントレポートの公開は、7月19日(金)を予定しています。
お楽しみに!
※雨のため、一部プログラムを変更しています。
フォトギャラリー
【特集】食への意識が変わる…小学生が“自ら考える”2泊3日の宿泊体験学習
皆さんは家庭で「食育」をしていますか?「食育」とは食べ物に関する知識を学ぶことが全てではありません。では、座学以外でどうすれば子どもたちが「食」への意識を変えるきっかけになるのでしょうか?香川県の小学生が参加した自然と触れる宿泊体験学習で、そのヒントを探りました。