番組審議会Corporate Profile
第499回 瀬戸内海放送番組審議会
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開催日
- 2020年2月12日(水) 午後3時~午後4時
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内容
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報告事項
12月、1月度視聴者応答状況、その他
審議テーマ『テレメンタリー2019「長生きしてよかった~強制隔離と現代アートの島で~」』
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報告事項
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出席委員
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< 出席委員 > < レポート出席委員 > - 尾﨑 勝 委員長
- 田代 健 副委員長
- 野﨑 泰彦 委員
- 徳永 夕子 委員
- 西崎 明文 委員
- 藤原 加奈 委員
- 磯打 千雅子 委員
- 桝井 政則 委員
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主な意見
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『テレメンタリー2019「長生きしてよかった~強制隔離と現代アートの島で~」』
- 30分があっという間に感じられ、大変考えさせられる内容でよい番組だった。現代アートとの融合、瀬戸内国際芸術祭との取組みなどを通じて、大島の歴史を若い世代に伝えてほしいと感じた。
- 重いテーマを扱っていたが、番組全体から優しさや温かさが伝わり、希望を感じる内容だった。番組構成、近藤サトさんのナレーション、番組進行のスピードも丁度良く、番組全体を通して穏やかに観ることができた。観光客の問いかけに笑顔で応じる入所者の野村さんの姿も非常に印象に残った。
- 厳しい状況にもかかわらず、野村さんの表情は穏やかで明るく、野村さんご夫妻の仲良い姿を見て救われた思いがした。また、取材対象者と番組制作者との信頼関係が感じられ、ローカル局の強味が生かされていると感じた。
- 野村さんは大変つらい思いをして、大島で生き抜いてきたと感じた。人間と病気、偏見、人間同士の関係、医学の進歩について考えさせられ、全体として大変良い番組だった。
- ハンセン病、大島の歴史をよく伝えており、また番組から温かさも感じ30分の枠で分かりやすくコンパクトに制作されていた。瀬戸内国際芸術際に参加する大島の自治会の葛藤も描けばより深みが出たと思う。
- 絵本作家の田島さんが野村さんに対して敬意を持ち、真摯に野村さんの想いに向かいながら作品製作されている姿や作品の趣旨が番組にしっかり反映されていた。また、悲しみや苦しみや憤り等の負の想いだけで終わるのではなく、壮絶な過去がアートの力で「希望」に繋がりつつあり、番組を見終えた後に「明るさ」があったことが大変良かった。
- 社会の変遷に翻弄された一人の人生を紐解き、社会の歪みを映し出した大変意義のある番組だった。このようなローカル局にしかできない大切な番組をこれからもぜひ作り続けてほしいと感じた。
- ハンセン病患者の強制隔離をいまの人々の記憶にとどめる手段として、アートによって物語ることの意義をしっかり伝えていた。亡くなった方が本名を名乗れなかったエピソードを説明する際、「偽名」という言葉を使用したことには違和感を持った。別の言い回しを考えてもよかったのではないか。
以上
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『テレメンタリー2019「長生きしてよかった~強制隔離と現代アートの島で~」』