番組内容

夫（22）は建設会社でパワハラを受け職場を離れ、妻（22）はコロナの影響で養鶏場での仕事を突然解雇。そんな元技能実習生のベトナム人夫婦が去年12月から岡山市の会社に雇われ、再び働き始めた。妻は今年4月に出産。夫婦で働きながら日本で子育てを行うことを望んでいるが、実はほとんど例がないケースだ。技能実習制度は「日本で技能を身につけ、出身国に持ち帰る」ための制度であり、家族の帯同は基本的に認めず、実習期間中の妊娠や出産は想定していないためだ。

日本で働く外国人技能実習生の増加に伴い、その「失踪」が社会問題となっている。中でも多いのがベトナム人実習生だ。技能実習生は、日本で約3年間働かないと基本的に転職ができないため、職場環境に問題があっても退職できず、「失踪」という手段を選んでいるのだ。また、来日する際に多くの借金を背負っていて、国に帰ることができないという事情もある。

働きながら出産・育児を行う元技能実習生夫婦と、彼らを支援する人たちの活動を通して、外国人とともに生きていくために何が必要なのかを問いかける。