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「まにわ発酵’s」 日本酒、しょう油…ジャンルを超えた技術交流でコラボ商品も開発も! 岡山・真庭市

岡山・香川の話題のモノやスポットを紹介する「いまココ!ナビ」。今回は岡山県真庭市のグループ「まにわ発酵’s」の取り組みを紹介します。

さまざまな発酵食品が味わえる真庭市。日本酒やしょう油、味噌、チーズやビールなど、さまざまなジャンルの作り手が集まり、技術交流をしています。発酵のコラボで生み出された魅力的な商品も!

タブーを破る「まにわ発酵’s」の挑戦

岡山県真庭市久世にある河野酢味噌製造工場。
135年の歴史を刻む老舗の醸造所の5代目の河野尚基さん。「まにわ発酵’s」の発起人です。

(河野酢味噌製造工場/河野尚基さん)
「(真庭市に)ワイン屋さんができて、チーズ屋さんが移住してきて……。すごくたくさんの発酵があるんですね、これってこの町の魅力なんじゃないの っていうところから、発酵を通じて、この町を知ってもらいたい。そして発酵の作り手を知ってもらいたい、発酵のおいしさを楽しんでもらいたい。そういう思いから、まにわ発酵’sを作ったとこなんですね」

「まにわ発酵’s」は発酵に魅せられた酒蔵や工房など、7つの企業が集まり2012年に結成しました。発酵食品の製造はもちろん、今後は発酵の魅力を体感できる蔵や工房を巡るツアーなども計画しています。

河野さんの蔵の中を見せていただきました。

河野さん「こちらが手作りで作った麹です。綿のようにふかふかに作っていくっていうのがお味噌の麹ですね。菌がしっかりついているというところで、振っても落ちなければいい麹」
山下アナ 「ほんとですね全然落ちない」

醸造に使う道具や建物の梁には、長年育まれた酵母菌がすみついています 。
河野さんは受け継いだ道具などを守りながら、代々続く製法で酢や味噌を作っています。

河野さん「(麹の)味を見ていただこうと思います。よくかんで ください」
山下アナ「かめばかむほど甘みが」
河野さん「栗みたいな香りがする。栗臭という香りで、この香りが出ることが良い麹の評価になります」

(河野酢味噌製造工場/河野尚基さん)
「僕らの業界って、技術が盗まれるということで他人が入るのがタブーなんですよ。でも、発酵’sはいいものが作りたいっていう思いが強いんです。だからタブーを破るっていうことが次のステップアップにつながっていく。(技術が)クロスオーバーしていいものがもっともっと出来上がっていくというのが今発酵’sで起きてきている現象です」

まにわ発酵’sで開発した商品のひとつが「赤酢」です。3年間寝かせた辻本店の酒粕を使って、河野さんが伝統の技術でつくりました。

(河野酢味噌製造工場/河野尚基さん)
「発酵って日本の伝統食文化なので、言ってみたら文化を守っていくという思いがあったら、ほんとにおいしいものがずっと守っていけるのかな。町中でわれわれ発酵’sであったり、いろんな発酵の食べ物が食べられる、そんな町になってくれたらすごくうれしいなと思います」

お酒の神様を祭る神社も

真庭市の神社には、発酵にまつわる神様も祀られています。

(久世神社/須田宗徳 宮司)
「ご祭神が木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと )と言われていまして、木花咲耶姫命様というのはお酒の神様。ですからお酒であるとか味噌、醤油とかね多いですねこの辺りは」

発酵が古くから地域に根付いていた証とも言えるのではないでしょうか。

真庭市で発酵食を味わう

まにわ発酵’sの食品を使った料理を味わえるお店があります。メンバーの辻本店の直営店、お食事処・西蔵です。

ここで味わえるのが、地元の食材と銀鱈の粕漬けをメインにした西蔵膳(2750円・要予約)です。

(お食事処・西蔵/山谷唯夫 料理長)
「全部に発酵調味料を使わせてもらってますので」

まずは先付けのサバ寿司をいただきます。

山下アナ「いただきます。すごくまろやかです。サバのうま味とお酢のコク、合いますね」
山谷さん「こちら河野さんの赤酢を使用させてもらってまして、酢飯がちょっと茶色っぽいのが特徴になります。普通のお米のお酢よりも酸度も低目ですし、丸みのある仕上がりだと思います」

そして、メインの銀鱈の粕漬けです。

辻本店の大吟醸の酒粕に3日間漬け込んでからじっくりと焼いています。

(山下佳乃アナウンサー)
「口に入れた瞬間、酒粕の香りがふわっと来ました。魚の身の奥の奥までぎゅっと味が濃縮されていますね。これちょっとご飯が進んじゃいますね」

(お食事処・西蔵/山谷唯夫 料理長)
「お酒にも合うし。ご飯も進む一品だと思います。
(Q.発酵食品はどういった存在ですか?)和食にはそれ(発酵食品)がないと成立しないと思います」

西蔵では、まにわ発酵’sのメンバーである美作ビアワークスのビールや、イル・リコッターロのチーズも買うこともできます。

こちらは美作ビアワークスのビールと辻本店の酒粕がコラボした「酒粕スペシャルエール」。

(山下佳乃アナウンサー)
「え!ビールなのに酒粕の香りもします。すっきり!酒粕の香りが鼻からふわっと香ってきます・ビール飲んでいるのに不思議です」

まにわ発酵’sが発信する発酵食品。みなさんも味わってみてはいかがでしょうか。

[店舗情報]お食事処・西蔵

住所
〒717-0013
岡山県真庭市勝山116
電話番号
0867-44-5300
営業日
木曜定休
営業時間
11:00~14:30(ラストオーダー14:00)
18:00~22:00(ラストオーダー21:30)
HP
https://www.nishikura.co.jp/

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