香川で“古民家カフェ”が相次いでオープン 昔ながらの造りを生かした「りすのくつ」「がもう家」をご紹介
全国的に空き家が増える中、香川では古い空き家を改修した古民家カフェが相次いでオープンしています。
三豊市や坂出市の古民家カフェはそれぞれ築150年ほどの建物を活用。昔ながらの造りを生かした店内には「落ち着く」空間が広がっています。
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石窯でパンを焼くカフェ りすのくつ(香川・三豊市)
三豊市財田町にあるカフェ「りすのくつ」
約20種類のパンやスコーンを石窯で焼き上げています。
お店を営んでいるのは8年前に兵庫県から移住してきた吉川さん夫婦です。
(りすのくつ/吉川雄介さん)
「移住してきて郁ちゃん(妻)がずっとパン屋はやりたいと言っていて、パン屋の経験もあって」
この建物はもともと150年以上前、江戸時代に建てられたとされる空き家でした。
吉川さん夫婦は住宅と2つの納屋を合わせて300万円ほどで購入。納屋の1つを工房、もう1つをイートインスペースとして活用しています。
雄介さんが全て自分でリノベーションしたため費用を抑えることができました。
(りすのくつ/吉川雄介さん)
「元々あった建物の柱だけ残して、あとは1年半くらいかけて自分で少しずつリノベーションしていった。元々得意だったわけではないんですけど、一回してみたいなというのがあって」
空き家の数は、全国的に増加傾向です。
2018年の調査で香川県の空き家は約8万8000戸。全ての住宅に占める割合は18.1%で、過去最も高くなりました。
そんな中、空き家をゲストハウスや飲食店などとして再利用するケースも増えています。
空き家を自分たちで改装して2022年6月にオープンした「りすのくつ」。パンなどを焼く石窯も夫・雄介さんが手作りしました。
自家製のピーナッツバターを挟んだフォカッチャをいただきました。
山下アナ「もっちもち。窯で焼き上げているからか、しっかりとしているんですけど、中はふわっモチっとしています」
吉川さん「石窯で焼くと中の水分がしっかりと残るので、外はかカリカリ、中はふわっと、もっちっと。水分がしっかり残っている状態でおいしく仕上がります」
[店舗情報]石窯パン石窯チーズケーキ りすのくつ
- 住所
- 香川県三豊市財田町財田中2937-1
- 営業日
- 火〜日(不定休有)
※テイクアウトのパン:水金日のみ
- 営業時間
- 11時~売り切れ次第終了
- SNS
カフェ&古民家宿 がもう家(香川・坂出市)
空き家を活用したカフェは坂出市にも。2022年7月にオープンした古民家カフェ「がもう家」です。
店内には、約30席がゆったりと配置されています。
お店を営むのは、高松市出身の田村正太郎さんと妻・春美さんです。
このカフェを作ったきかっけは――?
(がもう家/田村正太郎さん)
「叔母が住んでいて、亡くなり、空き家になるのがもったいないなと。最初は処分も考えていたんですけど、土地も広いから何かできないかなと思って。(Q.残して良かったなと思いますか?)うちの叔母知っている人とか近所さんとかは、残してくれてありがとう、と言ってくれる」
カフェになっているのは、築150年ほどの建物。
改装したお店を見回してみると、年季の入ったタンスや、昔の家ならではの天井を見ることができます。
また、カフェの隣の建物は古民家宿として活用しています。
この建物では戦前まで醤油を作っていたそうです。宿泊は2組までで基本素泊まりですが、希望すればバーベキューなどの食事をすることができます。
(がもう家/田村正太郎さん)
「皆さん古い建物というのをすごく落ち着くと言ってくれる」
主に調理を担当するのは、もともと料理が好きだったという妻の春美さんです。カフェを開くためにいろいろと勉強したそうです。
この日のおすすめのメニューは――。
山下アナ「カキがまん丸ですね!大きい!いただきます。中の身がミルキーかつぷりっぷり!これはどこのカキなんですか?」
田村さん「志度産のカキで、朝むいたやつをここに持ってきて揚げている」
実はこのカキ。養殖業を営む、妻・春美さんの親族が育てたものです。
「がもう家」ではこのほかにも自家栽培の野菜を使った総菜などを提供しています。
[店舗情報]がもう家
- 住所
- 香川県坂出市加茂町825
- 営業日
- 定休日:日曜日・月曜日
- 営業時間
- 11:00〜17:00