【女木島・男木島・豊島】4月14日開幕!5回目の瀬戸内国際芸術祭2022 注目の会場は? 香川
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今回は、開幕が迫る瀬戸内国際芸術祭で注目の会場を紹介します。
4月14日に開幕する5回目の瀬戸内国際芸術祭。
春会期では、8つの島と2つの港で作品の展示やイベントが行われます。
初めて出展されるものや、前回の展示からさらにパワーアップした作品などを作家の思いとともにお伝えします。
高松港からフェリーで約20分。
女木島は3年前の瀬戸内国際芸術祭で約8万人が訪れました。
4月14日からの春会期では18の作品を展示。このうち6つが新作です。
Table of Contents
女木島:「女木島名店街 MEGI Fab(メギファブ)」三田村光土里さん
現代美術家の三田村光土里さんも今回初めて出展する1人です。
三田村さんは自分で撮影した女木島の風景を「紙」ではなく「布」に印刷し、木の枠にかけて展示します。
「普段の自分の美術作品でも、こうした空間造形として写真や創作物を見せるときに木枠を組んでいます。
(Q:海が見える写真が多い?)ただ海というわけではなくて、(訪れた人が)自分が歩いてきた道で見かけたような景色だな、ということをすぐに感じてもらえるような、そんな風景を切り取るようにしています」
三田村さんは会期中も新しい写真を増やしていく予定だということです。
ちなみに展示している写真は買うことできます。
「写真作品だけれども布地として見る方が実際に購入して、それで手作りのバッグとか好きなものを作ったり、手作りの何かができたらいいなと思っています」
女木島:「女木島名店街 結ぶ家」大川友希さん
同じく初出展の大川友希さん。
作品のテーマは「記憶」。「記憶」の詰まった古着を割いて、「記憶の紐」を作り、つるしています。
「古着自体も時間や経験を一緒に共にしているような感じがあるので、みなさんが経験した思い出を形として作れたらいいなと思っています」
また会期中は「記憶の紐」を一緒に作るワークショップも行う予定です。
「家から出られないとかいうことで、どんどん孤立していく人もいると思うし、そういった部分でコミュニケーションの形みたいなものを提案できるかなと。みんながつながっていく、結ばれていく……そういうスペースでありそういう家になっていってほしいなと思っています」
女木島からフェリーで20分の「男木島」。ここには春会期中10の作品が展示されます。
男木島:「生成するドローイング -日本家屋のために2.0」村山悟郎さん
壁を白く塗っているのはアーティスト、村山悟郎さん(38)です。
村山さんは、前回の瀬戸内国際芸術祭でもともとお店だった建物に壁画を描きました。今回は、前回描き切れていなかった2階の一部にも絵を描き足し、作品を完成させます。
「男木島でやっている作品のメインテーマは『時間の流れ』なんですよね。画家自身の時間とか、生き物の時間とか、島全体とか社会全体の時間の進み方とか。そういったものを複雑に組み合わせながらひとつの空間を作ったら面白いんじゃないかという」
時間の経過を表すため、村山さんが描くのは「植物」と「貝」です。
このうち貝は8つの塗り方のパターンを繰り返すことで表現します。
(村山悟郎さん)
「割と貝殻の模様も、シンプルな規則というのを永遠と走らせ続けることによってできていると考えられている。だから、さも貝殻のように包まれるような空間というか、そういうものができたら面白いなと。
(Q:結構細かいですね)ちょっと大変だなと思いながらやっております」
香川県土庄町の豊島。春会期に公開される12の作品や施設、イベントの中には、屋外で楽しめるものもあります。
豊島:「空の粒子」青木野枝さん
貯水タンクを囲むようにして作られたこの作品。
湧き水の隣に設置されていて、水の流れる音とともに五感で楽しむことができます。空に向かって小さな円形の彫刻をつなぎ合わせた先には、複数の大きな円が広がります。
この日は、円の奥で揺れる桜の花びらが春らしさを感じさせてくれました。
野口アナ「ここから見上げてると別世界に繋がってるんじゃないかと思う気がします。海が見えて眺めも素晴らしいです」
豊島:「勝者はいないーマルチ・バスケットボール」イオベット&ポンズ
もう1つの屋外作品が……ゴールは1つだけではないんです。勝ち負けの概念に捉われない作品です。
豊島をかたどったボードには、6つのゴールが。
「勝者はいない」という作品名のとおり、思い思いのルールで楽しむことができます。
「全身でアートを体感できる!屋外なので安心して楽しめそうです」
港やバス停からも距離が近いため、船やバスの待ち時間などに写真を撮るなどして楽しめそうです。