生まれ育った東かがわ市で夢を叶える 大学生の「海賊船」プロジェクト
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きょうは、東かがわ市で大学生が造っている「海賊船」についてお伝えします。
東かがわ市引田の使われなくなった造船所の跡地。「海賊船」のプロジェクトはこの中で進んでいます。
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大学生による「海賊船」のプロジェクト
プロジェクトを立ち上げたのは香川大学創造工学部の3年生、三谷なずなさん。
「私が小さい頃映画とかアニメとか見ていて『パイレーツ・オブ・カリビアン』とかそういうのが大好きで、
すごくピュアなというか純粋で混じり気のない海賊になりたいという夢を本気でかなえようとしてつくり出すのが一番面白いなと思ったので…」
今年4月、海賊船を造ろうと決めた三谷さんはメンバー集めを始めました。
集まったのは同じく香川大学創造工学部の3年生7人です。
少子化、地域のつながりの希薄さ…海賊船を造ろうと思った背景
三谷さんが、生まれ育った東かがわ市で海賊船を造ろうと思った背景には、「地元の現状」と「今の社会」に感じていた寂しさがありました。
「小学校とか幼稚園とかが廃園・廃校になり、少子化、同じ世代の子どもが減っているのを身に染みて感じています。
インターネットの状況もあって子どもたちが外に出ないというか、昔あったおじいちゃん・おばあちゃんと子どもたちのフィジカル的なつながりがどんどん薄れていっているような気はしていました」
地元・東かがわ市の人たちの協力
今回のプロジェクトは、東かがわ市の人たちにも協力を呼びか掛けました。
取り壊す予定だった造船所の跡地は無償で貸してもらうことができました。
海賊船を造るための木材も地域の企業などが提供、地元の子どもたちを招いたワークショップを開くなど「海賊団」は少しずつ活動の幅を広げ、クルーを増やしていきました。
中にはこんなクルーも……
「アドバイザーをしてくれている山口さんが昔整体をしていたらしく、『海賊船だったら骸骨は要るだろう』という謎の信念を持たれていていただきました。私たちはジョッキーって一応呼んでいます。」
メンバーは、夏休みを利用して自分たちの手で、いちから長さおよそ10mの海賊船を造っています。
海賊船の帆は、趣味で裁縫をしているメンバーが担当。
「船の横幅が3メートルあるんで帆も2×3メートルぐらいの大きな物を作ろうと思っています」
「私はここの階段と手すりの部分が好きですね。ここを作った瞬間に一気に海賊船の豪華感が増すというか。最初思い描いていた形とも変わってきたりしていて、いい意味でオリジナル性があるかなと思っています」
ちなみに…「船」と言っても実際に海に浮かべるわけではありません。
完成したら、この場所で「宴」を開こうと計画しています。
海賊船の完成を記念したイベント「宴と出港」
江本昌弘さんは、近くの手袋メーカーの3代目。各地のイベントなどでDJを務めています。
「僕の尊敬する先輩が『今から見に行こう』って言ってきて、来たんです最初。何かするんだったらDJやらせてほしいので」
海賊船の完成を記念したイベント「宴と出港」は、今月23日と24日に行う予定です。
当日は音楽や活動の記録映像を流すほか、海賊船に自由に乗ってもらうことを計画しています。
入場する人数は制限しますが、オンライン配信でより多くの人に届けます。
「海賊船が出港するぞみたいな、すごく印象に残る、思い出してもらえるイベントになったらいいと思います」
“つながりの形”を海賊船に
「地域の方々にいっぱい協力してもらってこういう大きな海賊船が形作られているので、
これはちょうど“つながりの形を”海賊船としてできたと私は思っています。
どんなに不可能だと思うことでも大きい夢を語ってやればいいよ、ということを若い世代に届けられればいいと思っています」
人と人のつながりを求めて大学生たちが帆を揚げる海賊船は、まもなく出港します。
展示イベント「宴と出港」
日程:10月23日(土)・24日(日)
場所:高橋造船所跡地(東かがわ市引田)地図はこちら
HP :https://gamechanger-bomb.com/event/