2005年入社
コンテンツ事業ユニット
中内 一詞
Nakauchi Kazunori
コンテンツ事業ユニット
入社後は経営管理ユニットで長くキャリアを積み、2021年7月からコンテンツ事業ユニットで編成・広報などに携わりマネジャーを務める
「ロジカルに仕事を
進めることが大切」
中内は2005年の入社以来、経営管理ユニットで人事や経理などの業務でキャリアを積んでいたが、2021年7月からコンテンツ事業ユニットの仕事に抜擢された。
視聴率データから自社の強みや課題を分析する毎日だ。
「ロジカルに戦略を組み立てる上で、管理部門の仕事で学んだことが生きていると思います。目の前の課題を分析し改善していく方法は、視聴率獲得というミッションでも役立ちました」
視聴率を上げる仕事は、予算や活動量を増やせば達成できるほど簡単ではない。
中内は「これまでやっていないことでも仮説をもってトライしてみよう」という考えで取り組んだ。
総勢15人ほどのチームメンバーから自由にアイデアを出してもらい、「打ち手」を増やしていった。
「どんなことを言っても否定しない」という心理的安全性を重視。すると、メンバーから活発にアイデアが出るようになった。
一例を挙げると、朝の情報番組の視聴率を上げるため、メンバーと知恵を絞り親子で楽しんでもらえるよう自社でクイズ形式のCMを制作し放送した。
中内は「視聴者に『KSBはいつも何かやっていて楽しそう』と思ってもらうことも大事なブランディングです」と話す。
そんな思いも通じてか、視聴率は上昇傾向にある。
「ありがとう」
「いいですね」を忘れない
夕方のニュース番組「News Park KSB」では、報道クリエイティブユニットと連携しながら視聴率の向上に取り組んでいる。
報道では番組ごとにターゲットを設定しているが、「News Park KSB」でもどんなニュースが求められているかを時にはターゲット層の生活者にヒアリングしながら番組作りに活かしている。
今放送されているコーナーも生活者から実際に集まった声から生まれたものも多いのが特徴だ。
各局がしのぎを削る夕方ニュースで自社の番組の特徴を知ってもらうことは重要だ。
中内とチームメンバーは他局との差を知ってもらおうとして「News Park KSB」の特徴をわかりやすく伝える番宣CMを制作し、視聴率アップを後押しした。
視聴率を上げるためのアイデアは、最初から豊富だったわけではない。
中内は「ありがとう」「いいですね」という細かい声掛けを忘れず、どんなことも話せるようなチームづくりを心がけた。
「小さな仕事も見ていてくれる」という安心感が、チームの肯定的な雰囲気につながったという。
「チームの雰囲気は明るく、目標設定はシビアにというのが自分のスタイルです」と中内。
視聴率という結果が出始めると、メンバーもやりがいを感じ、仕事ぶりも楽しそうに。
自発的にアイデアが出るようになったことがチームの成長だと感じる。
そんな同僚の姿を見ているとき、中内も充実感を覚える。
「管理部門にいたときは、チーム全体でひとつの目標に向かって取り組む仕事はあまり多くありませんでした。自分の立場が今とは異なりマネジャーを補佐するグループリーダーという役割だったこともそう思わせる原因かもしれませんが。今のマネジャーという立場になって、自分が成果を出すだけでなく、部門として成長しチームとして大きな成果を出すことをより考えるようになったことが私自身の成長です」
生活者に喜んでもらえる
コンテンツを創りたい
Makers。瀬戸内海放送ではコンテンツを創り出す人をこう呼ぶ。
管理部門が長い中内は、「自分がMakersであるとは、これまであまり意識したことはなかったんですが」と謙遜する。
しかし、実際は「生活者に喜んでもらえるコンテンツを創りたい」という強い気持ちを持って、新しい仕事を積極的に手がけていた。
2022年春から、幼児から小学生までを対象にしたプログラミング体験会を外部の教育機関と協力しながら開催している。
小学校でプログラミング教育が必修化される中で保護者のニーズに応えられ、地域の教育に貢献できると判断してスタートさせた。
これをきっかけに「地域の小学生にKSBを好きになってもらいたい」という思いもある。
場所はKSB高松本社。開催は不定期だが土曜日に小学生が集まり、プログラミングに子どもたちが出会う場を提供している。
また、2023年度には長年継続している「KSB FM香川アナウンススクール」をリニューアル。
アナウンサー志望者に限らず、ビジネスなどの日常で「上手に話したい」社会人にも参加してもらえるようなプログラム作りを意識した。
ここにも、時代の流れと共に事業内容を見直していく中内の視点が存在していた。
若い世代にテレビの魅力を伝え続ける
「次は若い世代の視聴率を上げてほしい」という社内の声が、既に中内に届いている。
近年はスマホの普及などで若者のテレビ視聴時間は減少傾向だが、「難しいチャレンジですが、だからこそやりがいはありますね」と苦笑い。
プレッシャーを感じながら、中内は次の課題に向けて考え始めている。