人が事業を創る。事業が人を育てる。

テレビ業界の
前提」を打破する

笠原 慎太郎

2014年入社

デジタル事業ユニット

笠原 慎太郎

Kasahara Shintaro

デジタル事業ユニット

報道クリエイティブユニット時代は警察司法の取材や番組制作を経験し、2018年から新規事業系の部署で事業開発などを担当。

笠原 慎太郎
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絶対に
やらなければならない」

いくつものアイデアが浮かんでは消えていった。
「テレビ局として、新しい価値を創り出す事業の開発を担当しています。新規事業、テレビを中心としていないビジネスで大きな成功を収めたローカル局は多くはなく、とても難しい仕事。でも、絶対にやらなければならない仕事です」

2018年に経営企画ユニットに配属されて以降、現在のデジタル事業ユニットに至るまで、通算6年にわたりテレビに頼らない事業の開発に携わっている。
民放テレビ局は売上の大半を占めるテレビCMを軸とするビジネスで現状の経営は安定している。
しかし、メディアが多様化する中で地域のプライマリーメディアとして、今後も持続的な経営を維持していくためには、新規事業の開発を通じてメディアとしての価値を高めたり、収益を多様化したりすることが重要だと思っている。

社外の方からの「どんな仕事をしているんですか」という質問にはうまく答えられないこともある。
成功事例がほとんどないことへの取り組みだから、当然といえば当然だ。

「テレビ局の新規事業といえば、テレビを中心としたものが大半で、デジタルの活用も番組の宣伝や通信販売への活用など、テレビビジネスの補完的な役割がほとんどです。でも僕たちが取り組んでいるのは、テレビから離れたところで価値を生み出す事業の開発です」

「悩んで悩んで出したアイデアが実施に至らなかったり、テスト的に小規模に実践しても想定通りの結果とならず、軌道修正したり休止することもあります。苦しいこともありますが、実践の中で得たものは大事な経験として社内で共有し積み重なっています」

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心に残る経験」で
高校生をファンに

2023年度からは、自社制作番組「高校生と見つける、私たちのSDGs」(2020年4月~)と番組と連動した高校向けに限定公開しているウェブ教材「高校生と見つける、私たちのSDGs 探究ネット」のプロデューサーとして高校の教員や生徒たちと関わっている。

番組では、岡山・香川の企業や団体、自治体等が実践しているSDGsの取り組みの現場を高校生が取材する。
地域の高校生が取材することで、家族や友人を含め地域の人に、地域の将来について一緒に考えてもらうことを意図しているが、一方で、番組に出演して地域の将来について考えるという「心に残る体験」を提供することで、テレビに親しんでもらう狙いもある。

探究ネットは、番組とデジタルの融合への新たな挑戦。高校生の学習に役立つ教材として授業で活用してもらい、そこからのKSBのファンを増やそうとしている。

番組の制作現場で高校生と話をしてみると、接するメディアが多様化していることがよくわかる。
テレビについて知られていないことも多く、テレビと地域の関わりについて話をしてみると関心をもってもらえる場面は多い。
テレビ番組などのコンテンツを通じてファンになってもらうのが本来のやり方だが、一緒に地域を善くする仲間としてファンになってもらうやり方もあると手ごたえを感じている。

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自分の仕事は
何のためにしているのか

笠原が小学生の頃、学校での話題といえば前日のテレビ番組だった。
テレビ局に入社したのは、そんな話題の中心になるような番組を作りたかったから。
「番組をつくるという形では、自分の目指した姿を実現できているといえます」

一方で、自分の取り組む仕事としては、テレビから離れるものが中心となっている。
自分はいったい何をしているんだろう、と分からなくなることもある。
そんな時、会社の経営理念である「善いことの『ちから』に」という言葉を思い出す。
自分が番組を作って実現したかったこと、現在取り組んでいる新しい事業の開発。
やっていることは変わっても、「善いことの『ちから』に」という目的は共通している。

どんな仕事に対しても
自分だからできること」
を考える

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これから入社する人には、どんな仕事に対しても、「自分だからできること」について考えて欲しいと激励を送る。
例えば、報道なら「自分が取材したからこうなった」という具合に、「その人の爪痕を残す人でいてほしい」と話した。
それは、笠原自身が大事にしていることでもあった。
「新しいことは、ある日突然降りてくるのではなく、何かできないか考え抜く中から生まれるものだと思います」
テレビとデジタルの融合という大きな問いに、笠原は挑んでいる。

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