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〈新型コロナ〉テイクアウトの需要が増える 弁当などの容器製造会社も変化 岡山

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 新型コロナウイルスの影響でテイクアウトの需要が増えています。弁当などの容器製造会社も変化の時を迎えています。

 倉敷市に本社がある容器メーカー、北原産業グループの工場です。

(記者) 「こちらの工場ではこのようなプラスチック製の容器を作っています」

 岡山と栃木にある5つの工場で食品容器を製造していて、スーパーやコンビニなど全国で使われています。ここにも新型コロナウイルスの影響が。

(北原産業/北原忠 社長) 「会席膳の容器。駅弁だとかそういうイベント関係のお弁当なんかが激減、物によってはゼロ」

 冠婚葬祭などで使われるお膳やオードブル容器の需要が減り、3月と4月の売り上げは2019年の半分まで落ち込みました。

 一方でニーズが高まっているのが。

(北原忠 社長) 「急激にもうテイクアウト容器が出だしました」

 5月のテイクアウト容器の需要は、2019年の約10倍。北原産業グループでは生産ラインを増やして対応しています。

(北原忠 社長) 「どこの国の人がどんなことを今はまっているのかっていうのは、インスタを見ればすぐ分かる、食文化もまさに。どっかのタイミングでやはり当社も商品群を大きく変えていく必要はある」

 こちらは岡山市の容器メーカー、マスター・トーマスです。和食を詰める折り箱が主力商品です。

(マスター・トーマス/井下昭彦 社長) 「他府県からのお客さまとかちょっと何十件か増えたので、そのへんは見通せるかな将来的にと思っています」 Q.売り上げのマイナスはカバーできる? 「無理です、やっぱり大きいイベントがないと」

 テイクアウトの需要が増えたものの、書き入れ時の花見の自粛で4月の売り上げは3割も減りました。そんな中、少ない数の発注に細かく対応することで、飲食店がテイクアウトを始める「敷居」を低くしたのです。


 この日、井下社長が商談に訪れたのは、岡山市の日本料理店・祥雲です。祥雲は緊急事態宣言後に通常の営業を休み、今まで取り組んでいなかったテイクアウト弁当を始めました。

 常連客を中心に、予約制で1日20食から50食を販売しています。

(弁当を買った常連客はー) 「本格的な日本料理屋さんっていうことで今こういう状況ですけど、こういう状況だからこそ、そういう味を楽しめる」

 店としての売り上げは8割も減りましたが、常連客の反応が良かったことから店主の秋山さんは思い切った決断をしました。

(祥雲/秋山宜之 店主) 「姉妹店は閉めて、お弁当事業を本格的にそちらでスタートしようという決断をしました」

 それは現在、閉めている系列店をテイクアウト専門のキッチンとして使うことです。弁当の折り箱にこだわろうと、井下さんに白羽の矢が立ちました。

(商談ー) 井下社長)「白に、ここグリーンでも面白いです」 秋山店主)「それもいいですね」 井下社長)「季節によって変えることも可能です」

 井下さんの提案は、どうやら気に入ってもらえたようです。

(秋山宜之 店主) 「わくわくするものを提案いただくので、これだったら弁当をしてやりたいなという」

(井下昭彦 社長) 「いやありがたいですね。この機に日本のお弁当、松花堂弁当とかもう1回、一から見直してほしいなと思って」

 一方、北原産業も新たな容器の開発に乗り出しました。

(北原忠 社長) 「決してこのコロナというものが人類にとってはいいことではないんですけど、新たな食文化のトレンドに合わせた容器を開発できるチャンスだというふうにとらまえて、前向きに取り組んでいこうとは思っています」


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