クワイ河に虹をかけた男

たった一人の戦後処理。アジア太平洋戦争下、旧日本軍が建設した泰緬鉄道──その「死の鉄道」の贖罪と和解に生涯を捧げた永瀬隆・20年の記録

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映画ファンのレビュー

  • 20年に渡って取材を続けた制作者の信念に脱帽。
    間違いなく今年ナンバーワンの作品。
  • 和解と贖罪の巡礼を続ける永瀬さんの長い闘いは終わりのないマラソンのよう。
    徐々に体力が衰えながらも、旅をやめようとしない永瀬さんの姿に、一生をかけて取り組み続けることの尊さを教えて頂いたような気がした。
  • 凄い映画を観てしまった。和解と贖罪の巡礼を続ける夫婦が語るひと言ひと言が、見る側に鋭く突き刺さり、ときに温かくしみわたる。それは、このドキュメンタリーが個人と国家、憎悪と和解といった対立構造だけでなく、夫婦、老い、次世代への継承という普遍的なテーマを織り込み、丁寧に描いているからだろう。
  • 「戦後処理で負けた日本は、本当に負けた」永瀬さんの言葉が、胸に突き刺さりました。
    この映画は、日本社会の重大な欠点を暴いた映画だと思いました。
  • とにかく多くの人に見て欲しい映画。政府がやるべきことを個人で背負って生きた人の話。
    「個人的戦後処理」という言葉がすごい。

国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」よりレビューを引用

「World Film Awards(インドネシア)金賞」受賞!

この度、インドネシアの映画祭「World Film Awards」で「クワイ河に虹をかけた男」が Golden World Award(金賞)の6作品のひとつに選ばれました。

https://worldfilmawards.org/winners.htm

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Please see the following details.

本作の上映会を企画してみませんか?開催についての要項は以下の通りです。また、英語版もあります。外国人とともに国際交流や平和について考えるイベント等にご活用ください。

■上映料金

来場者60名まで 3万円+税
来場者61名以上 500円×来場者数+税
※1日に何回上映しても結構です(のべ来場者数で上映料金確定)

■上映用素材

ブルーレイもしくはDVD(上映時間 119分)
宣伝材料 [税込]
B5チラシ(両面カラー・裏面下3cm 程度の余白あり) 5円/枚
B2ポスター(片面カラー)300円/枚 等 ※画像データは無償で提供

■お問い合わせ・上映会申込先

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監督:満田 康弘
語り:森田 恵子、音楽:三好 麻友
CG:森 有香、編集:吉永 順平
MA:木村 信博、撮影:山田 寛、永澤 英人
制作:溝内 靖晃、黒田 雄二
配給:きろくびと
制作・著作:KSB瀬戸内海放送
2016年/日本/16:9/119分

イントロダクション

旧日本軍が建設した「死の鉄道」-。
その贖罪と和解に生涯を捧げた男がいた。
時に旧連合国捕虜や旧日本軍関係者の強い反発に遭いながら、彼は妻とともにその歩みを続けた。
元捕虜は彼を「握手できるただ一人の日本人」「レジェンド」と呼んだ。
一方、復員する日本軍12万人全員にタイ政府が「米と砂糖」を支給してくれた恩義に報いようと、学生らに奨学金を贈り続けた。
93年の生涯でタイへの巡礼は実に135回に及んだ。
これはその男の晩年を約20年間にわたって取材し続けた地元放送記者による記録である。

ストーリー

 アジア太平洋戦争の最中の1942年7月、旧日本軍はタイとビルマを結ぶ泰緬鉄道の建設に着手した。ビルマ・インド方面への陸上補給路を確保するのが目的である。建設工事にはイギリス・オーストラリア・オランダなどの連合国捕虜6万人余と25万人以上の現地アジア人労務者を動員。20世紀初頭にイギリスが「10年はかかる」として断念した415kmのルートをわずか1年3カ月余りで完成させた。だが、食糧・薬品不足の中の長時間労働に加え、コレラ、赤痢などの伝染病が蔓延。捕虜約1万3千人、労務者推定数万人の犠牲を出した。

 永瀬隆は陸軍通訳として、タイ側の鉄道建設の拠点カンチャナブリ憲兵分隊に勤務するが、戦後まもなく連合軍が派遣した墓地捜索隊に同行し、悲劇の全容を目の当たりにする。この経験が永瀬を鉄道建設の犠牲者の慰霊に駆り立てた。一般日本人の海外渡航が自由化された1964年以来、妻の佳子さんと二人三脚で巡礼を開始。タイ訪問は生涯で135回を数えた。1976年にはクワイ河鉄橋で元捕虜と旧日本軍関係者の和解の再会事業を成功させ、旧連合国でもその名を知られる存在となった。

 もうひとつの活動の柱はタイへの恩返しだ。終戦後、タイ政府は復員する12万人の日本軍将兵全員に飯ごう1杯の米と中蓋1杯の砂糖を支給してくれた。連合軍側に内密に施された恩義に報いるため、1965年から自宅にタイ人留学生を受け入れ、1986年にはクワイ河平和基金を設立。学生に奨学金を贈り続けた。

 本作品では1994年2月の永瀬さん82回目のタイ巡礼を皮切りに永瀬さんの活動を追う。永瀬さんが元捕虜や元アジア人労務者、タイの元留学生や奨学生と築いた絆。戦後処理を放置してきた日本政府への怒り。戦中派としての複雑な心情と次世代へのメッセージ。様々な葛藤を抱えながらたどり着いた長い旅路の果てに永瀬さんが見たものとは?

上映劇場

■お問合せ
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監督プロフィール

満田 康弘 (みつだ やすひろ)

1961年香川県生まれ。1984年KSB瀬戸内海放送入社。主に報道・制作部門でニュース取材や番組制作に携わる。
現在、報道クリエイティブユニット高松本社所属。

これまでに制作したドキュメンタリー番組
(永瀬さん関連)
1994年 テレメンタリー '94 たったひとりの戦後処理 ~もうひとつの“戦場にかける橋”物語~
1995年 終戦50周年記念特番 死の鉄道を超えて ~元陸軍通訳の50年~
2000年 55年目の恩返し ~メガネがつなぐ日タイ友好のきずな~
テレメンタリー2000 ナガセからの伝言 ~戦争のない世紀のために~
2001年 特別番組 僕の知らない戦争があった ~駆け出し俳優と元陸軍通訳の二人旅~
2008年 テレメンタリー2008 最後の巡礼 ~元陸軍通訳の終わらない戦後~
2009年 テレメンタリー2009 45年目のハネムーン ~病室からタイへ…覚悟の巡礼~
2011年 テレメンタリー2011 クワイ河に虹をかけた男 ~最終章・たったひとりの戦後処理~

永瀬さん年表