ホーム > テレメンタリー2017 「海に沈んだ村を探せ!~歴史書に残る南海地震の痕跡を求めて~」

テレメンタリー2017 「海に沈んだ村を探せ!~歴史書に残る南海地震の痕跡を求めて~」

テレメンタリー2017

番組紹介

 東日本大震災から5年目を迎えた2016年は、4月に熊本地震、10月には鳥取地震と大地震が次々と列島を襲った。
日本列島が地震の活動期とも言える中、高知県では研究者が「古文書の分析」というユニークな方法で過去の地震被害を解明し教訓を伝えることで被害を減らそうという試みが始まっている。「歴史地震に学ぶ」ことは今、地震対策の新たなキーワードなのだ。その一方で、同じ研究者が最先端の技術を使って、南海トラフ・プレート境界の掘削調査も行っている。

「歴史」と「科学」という全く違う視点から
南海トラフ巨大地震に挑む研究者の姿を追う

 2011年3月11日。海洋研究開発機構の谷川亘主任研究員は、海底掘削船「ちきゅう」に乗船し、八戸港に停泊していた。
午後2時46分、大きな揺れを感じたが、海を見ているとそれほど大きな津波が起きたとは思わなかったという。しかし、しばらくして陸地を見たとき、谷川氏は血の気が引いたという。巨大な津波が陸地を飲み込んでいたのだ。

 勤務する高知コア研究所に戻った後、「地質学者として、自分に何ができるのだろう」と自問の日々が始まった。そんなある日、過去の南海地震によって「黒田郡(くろだごおり)」という村が一夜にして沈んだという伝承が高知県内各地で残っていることを知る。
「過去の地震の被害を知ることは、今後起こるかもしれない地震に対する備えをする上で、大切なことではないだろうか」。理科系の研究者である谷川氏は、その日からにわかに考古学者になり、専門外の古文書を読み解く日々が始まった。そして2016年秋、黒田郡研究の集大成とも言える水中調査が、高知の足摺岬に程近い「柏島」で行われた。

 時を同じくして、室戸沖100キロの南海トラフのプレート境界では、「ちきゅう」が初めて掘削調査を行っていた。
南海地震に対する「歴史」と「科学」双方からのアプローチは、一体どのような結果をもたらすのか?

ナレーション:香川照之