ホーム > KSBセレクション > 6月11日放送分「ベースボール・イン・カウラ」

「KSBセレクション」は毎月第2日曜日 深夜1時10分から放送中

KSBセレクションとは・・・

KSBが制作した作品の中から、受賞作品や反響の大きかったものを厳選して放送。
どの作品も制作者が熱い思いを抱き、独自の視点で迫った珠玉の一品です。

6月11日(日) 深夜1時10分から放送再放送:6月27日(火) 深夜2時25分から放送

ベースボール・イン・カウラ

一次放送日
2011年1月9日

制作者より

倉敷市の元陸軍通訳・故永瀬隆さんを通じて関心を持った捕虜問題。戦陣訓の「生きて虜囚の辱めを受けず」という当時の価値観が旧日本軍の捕虜虐待とカウラ事件の背景にはありました。それにしてもなぜ?手厚い待遇を受けていた日本人捕虜が暴動になだれ込んだのは、実は「暴動に反対するわけにはいかない」という空気が次第に支配していった結果でした。同調圧力が強く、周囲に流されやすい日本人の短所をこの事件は浮かび上がらせ、現代にも通じる教訓を私たちに与えてくれます。

(取材・構成 満田康弘)

番組内容

のんびりと野球を楽しんでいた日本人捕虜たちは、なぜ無謀な自殺攻撃に駆り立てられたのか。太平洋戦争中の1944年8月、オーストラリアの田舎町カウラにあった捕虜収容所で日本人捕虜が集団で暴動を起こし、日本人234人と監視兵4人が死亡した。第二次大戦中最大の捕虜脱走事件と呼ばれるカウラ事件である。「平和の象徴」であったはずのバットやグローブは凶器となり、かなうはずのない機関銃に突撃して行った捕虜たち。生存者の証言から浮かび上がってくる事件の真実とは何か。リーダー格だった香川県出身の元ゼロ戦パイロットは、不時着で九死に一生を得た命をなぜ散らさなければならなかったのか。事件の直前ハンセン病で隔離され、暴動をつぶさに見た男性の思いとは?生き残った者に今なお残る悔恨の情と遺族の無念とは?歴史研究者の分析も交え、当時の日本兵を支配していた価値観や今も変わらぬ日本人の思考形式に迫る。

カウラ捕虜収容所(オーストラリア)で捕虜が手作りしたグローブ

※番組内容は取材当時のものです。