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豪雨で緊迫した旭川ダム事務所…危機的な状況とは?

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 西日本豪雨ではダムからの大量放流によって、大きな被害が出た地域があります。岡山県の旭川上流にある旭川ダムでも大雨が降り続く中、危機的な状況に近づいていたことがわかりました。

 岡山県内で観測史上最大レベルの雨が降り続いていた6日午後の旭川の様子です。濁流によって川に架かっていた橋が流され、さらに下流では堤防の決壊や住宅地への浸水被害が出ました。

 その上流にあるのが旭川ダムです。台風24号による雨などで、今も大量の水が流入し続けているため10門あるゲートをすべて開いて水を下流へと放流していました

(記者) 「ダムの上流には、西日本豪雨や台風で流れ着いた流木や木くずがたまったままになっています」

 ダムを見下ろす場所にあるのが、旭川ダム統合管理事務所です。

 事務所内にはダムの貯水位や貯水量、流入量や放流量をはじめ、ダム地点や上流の気象状況などを知るための機器がそろっています。

 西日本豪雨の時には、ここに多くの職員が詰め、刻々と変わっていく数値を見ながらダムを操作していました。

(旭川ダム統合管理事務所/内田徹さん) 「一番(雨が)激しかった7日午前0時、流入量が2900トンを超えて、放流量が2400トンになったときの操作記録に なります。1門あたり260トンを出してますね」

 放流量2400トンとは、水深1メートルの50メートルプール2杯分の水が、毎秒ダムから下流へと流れることを意味します。

 下流域に流しても安全とされる量は、毎秒650トン。

 しかし7月6日の午後7時には毎秒1000トン、3時間後の午後10時には2000トンに引き上げ、ピークの7日午前0時には2412トンに達しました。

 あと2、3時間雨が続けば、さらに大量放流する操作に踏み切ることも考えなければならない状況だったといいます。


(旭川ダム統合管理事務所/内田徹さん) (Q.怖さはなかったですか?) 「それはもう怖いですね。とんでもないような流量が入ってきてましたので」

 西日本豪雨を振り返る上で、ダムの管理が適正だったのかどうかについても詳しい調査が求められます。

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